2026年9月17日
労務・人事ニュース
四国の求人は増加も採用充足に苦戦、2026年8月は売上前年比115%の好調例と慢性的な人手不足が併存
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最終更新: 2026年9月17日 01:30
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景気ウォッチャー調査(令和8年8月調査)― 四国(現状)―(内閣府)
2026年8月の四国では、物価上昇や猛暑の影響が消費を抑える一方、観光や一部小売では堅調な動きがみられました。雇用面では、求人を増やしても必要な人材を確保できない企業があり、慢性的な人手不足が続いています。
求人動向をみると、県内企業では求人数が増加しているものの、実際に採用人数を充足できている企業は少ないとの見方が示されました。現場スタッフから将来の中核人材まで、幅広い職種で採用に苦戦している状況です。
特にアルバイトやパートといった現場スタッフだけでなく、会社の次世代を担うことが期待される人材の確保にも難しさがみられます。求人を増やすだけでは人手不足を解消できず、採用後を含めた対応が課題となっています。
一方、職種別では求人数に差が生じています。事務関係を中心とした事務職の求人は減少傾向にあり、求職者の希望する仕事と企業側が募集する職種が一致しにくい状況も確認されました。
留学生など高度人材の採用についても厳しい状況が示されています。日本での就職を希望する学生数に対して求人が圧倒的に少ないとの指摘があり、人手不足がすべての職種や人材層で共通しているわけではありません。
求職者側については、例年と同じく夏場は動きが鈍く、8月は大きな変化が起こりにくいとの見方があります。企業が募集を続けても応募者が十分に集まらない場合、採用充足まで時間を要する可能性があります。
企業側では、物価上昇を背景に経営負担が重くなり、人員面で慎重な動きもみられました。価格転嫁で対応しきれない事業所の中には、人件費などの経費を抑えるため人員整理を行うケースがあるとの回答も出ています。
こうした状況から、四国の雇用環境は単純な求人増だけでは判断しにくくなっています。人材不足を訴える企業がある一方、事務職や高度人材では求人が限られるなど、職種ごとの需給差が目立つ結果です。
景気面では、観光需要が雇用環境を支える材料の1つとなっています。観光を目的とする国内外の来訪者が増え、飲食や土産、宿泊関連では比較的好調な動きがみられ、地域によって人の流れも変化しています。
ある商業施設では前年に売上が120%まで増加した後、2026年8月も前年比115%と高い水準を維持しました。お盆期間のピーク4日間では、土産物が前年比115%、飲食店が110%となっています。
一般レストランでも売上が前年より約2割増加し、値上げ分を差し引いても1割強の増加だったとの回答がありました。観光や帰省などによる需要が、一部のサービス業を支えていることがうかがえます。
その一方、小売では物価上昇によって買上点数を減らす消費者がみられました。来客数が維持されても販売数量につながらないケースがあり、売上の増加がそのまま企業の採用拡大につながるとは限らない状況です。
衣料品では、猛暑による外出控えなどを背景に販売量が前年比で約15%減少したとの回答もありました。企業ごとに景況感の差が大きく、採用余力についても業種による違いが生じやすい環境となっています。
企業動向では、繊維関連で地域によって受注に強弱がある一方、他地域からの受注は活発との回答がありました。木材関連では価格転嫁交渉が進んだものの、仕入価格の上昇が先行し、8~9月の利益低下が見込まれています。
建設分野では設備投資や資材価格に大きな変化がないとの見方がある一方、公共工事の少なさを懸念する声もあります。建築価格と金利の上昇によって、住宅や不動産の取引が慎重になっている状況もみられました。
こうした景況感のばらつきは求人にも影響します。事業環境が好調な企業では人員確保が必要になる一方、原材料費や人件費の上昇を価格へ十分転嫁できない企業では、新規採用に慎重になる可能性があります。
2026年8月の四国では、求人数が増加している企業があるにもかかわらず、採用を充足できない状況が確認されました。特にアルバイト、パート、将来の中核人材まで幅広く不足しており、人材確保の難しさが続いています。
同時に、事務職の求人減少や高度人材向け求人の不足など、求職者側からみると選択肢が限られる分野も存在します。企業の求人と求職者の希望がかみ合わないことが、採用難を複雑にしているとみられます。
企業の採用担当者にとっては、四国全体の求人動向だけでなく、職種別の求人数や応募状況、業種ごとの景況感を合わせて確認することが重要です。2026年8月は、人手不足と採用慎重化が同時にみられる状況となりました。
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


